こんにちわ。ろみい(@RomieRomie5)です。
今までは、秋というと食欲の秋、スポーツの秋、読書の秋と楽しいことがたくさん待っている秋で大好きな季節でした。香港に住んでいると日本のような四季の移り変わりがないので、秋に帰るとその美しさに見とれてしまいます。
しかし、今年はちょっぴり切なく感じる秋です。昨年、9月に日本へ帰省した際に母の癌が発覚しました。病院検査の結果は咽頭癌ですでにリンパにも転移し、食道にも癌があることを告知されました。そして、咽頭の癌はすでにステージ4の状態だったのです。
母が告知を受けた後、わたしはいったん香港に戻りました。そして、香港の家族に承諾を得て、再度実家に戻りました。母の癌治療で何でも出来ることはしてあげたいという思いと、実家の父の手伝いをしたかったからです。
わたしと父は、ほぼ毎日、母の入院していた病院へ通いました。病院の近くに公園があったのですが、イチョウの木が黄色に変わってて、母と一緒に見ることが出来たならどんなにいいだろうと思いました。
また、毎日の病院通いと家の家事で息がつまりそうな時もあったので、時々公園に行き美しい景色を見ては、自分の感情を吐き出していたような気がします。
今日は、その時のわたしが見た景色です。
イチョウ並木のエントランス
ハスの葉が色を変えているところ。花の咲く時期には一面蓮の花でうめつくされます。
よくこの池を見ながら、ベンチに座りました。この時にはステージ4の癌でさえ、母であれば克服できると信じて疑いませんでした。治療をしていく中で咽頭の癌がほぼなくなりましたし、治療の副作用も全くでない母だったのでとても元気だったのです。
イチョウの落ち葉って、こんなきれいだったんだと思いました。
紅葉を見つけると、あまりの美しさにため息。
わたしは、母の退院を見届け香港へ戻りました。入院から3か月が過ぎていました。
その後も体調もよく、家族のだれもがよくなると...。
でも、今年の4月に様態が急変し入院しました。その時、危篤状態で入院になったということでした。しかし、V字のごとく奇跡的に回復していた母。
でも、わたしは、このことを聞かされていませんでした。
ただ、予定通り母のことが気がかりで実家に戻り、そして、危篤状態だったことを聞いたのでした。
翌日、母に会いに行きました。とても元気で、わたしに会えてよほどうれしかったのか、始終笑っていました。「明日も来るね~。」と母の体調を気遣い2時間ほど滞在した後、病室を出ました。父も「今日の母さんは、すごくご機嫌さんだった。」と喜んで話していました。
それから、夜の間に母の様態は再急変。母は、帰らぬ人となりました。今となれば、わたしに会うまで待っていてくれてたんですね。
今年はもう母には会えないと思う寂しさがあるけれど、与えられたこの人生精一杯生ききようといつも思うのです。
120%で生きてやるんだってね!
でも、
今年の秋は少し切ないけれど...。食べ物はやっぱり美味しい。
ああ、味を感じることの、食欲があることの幸せ。
ありがたいです~。
ろみい